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地球ナンバーV7


届いたので早速読みました。
読んではじめてタイトルの意味が良く分かりました。これかなり面白かったんですがどうなのよ。
続き
ディック牧がこれまで読んだ作品の中では若干年長に見える分、鬼畜度は下がっていますが(やってる事にそつはないけど、バビルさんとか行者さんがいかにも子供なのにやってる事とのギャップがすごかったので余計鬼畜に見えた)珍しく相方が出てきていいコンビネーションを見せてくれるのが新鮮でした。いや土鬼さんに霧兵衛やバビルさんにロデムとか、今まで読んだ作品にもよく考えたらいたけども。
ちょっとアダルトな分村雨さんとのからみとかドキドキしました。
あっさり殺されましたが。
一人づつかかってくる魅力的な敵、というのも健在で面白かったです。しかしディックさんたちが勝ち進めたのもかなり幸運にも恵まれていた気もしますが。
あと超能力者たちの扱い、考え方が実にシビアでここは妙なリアリティがありました。こういうところ、作者のするどい洞察力がうかがえます。

この作品には人間大のロボットが出てきますが、このロボットもやはりリモコン次第だったみたいでコントロールが狂うとあっさり人間を攻撃するのも面白いところでした。
石森章太郎なんかが海外SFの影響を受けまくってロボットものには必ずアシモフのロボット3原則をあてはめて作品を描いてるのに対し、横光SFは実にマイペースです。バビル2世はアメコミの影響もあったみたいなので、アメコミベースなんでしょうかね。